向日葵
2007/08/30
旅から戻ってきてまだ数日しか経っていないのに、いろんなことがありました。嬉しいことも、悲しいことも…すべて現実に起こっていることで、私はそれを、素直に受け止める。
旅先で見た、一面の向日葵畑。もうすぐシーズンも終わり。夕日に近付いた太陽に背を向けて、でも最後まで咲き誇ろうとするその向日葵の姿。蝉が、最期の一日を、鳴き終える。
皆既月食のその日、ある嬉しい一報が駆け巡り、みんなで喜び合っていた一方で、一人の友人が希望を捨て、ぼろぼろになっていた。泣きながら話す震える声を聞きながら、私には何が出来るだろうと考える。
「出会えて良かったよ、ほんとうに」
チガウ。あたしは貴方を、救えたわけじゃない。ただ話を聞いてあげることしか出来てない。
“日車(ひぐるま)”――向日葵の別名。太陽を追って花がまわるという俗説があるけれど、実際にはそうではないのだと、旅先で知った。
俗説でも構わない、どうかその大きな向日葵のように、光を求めて生きて欲しいと願う。どうかその力強い向日葵のように、最後まで咲き誇って欲しいと願う。
嬉しいことも、悲しいことも…
すべて現実に起こっていることで、
私はそれを、素直に受け止める…
そうすることしか、出来ない。